犬・猫の歯周病|注意したいポイント3つ

目次
1.はじめに
2.歯周病の4つのステージ
3.対策と注意ポイント
4.おわりに
犬・猫の歯周病|口臭は放置してはいけません
「最近、口臭が気になる」
「歯石がついているけど様子見でいい?」
診療をしていると、こうしたご相談をよく受けます。
実は、犬・猫の約7割以上が歯周病を抱えていると言われています。
3歳以上でケアをしてない子は非常に多い病気です。歯周病は“ただの口の病気”ではありません。
進行すると
- ・歯ぐきの腫れや出血
- ・強い口臭
- ・歯のぐらつき
- ・食欲低下
- が見られます。
さらに重度になると、細菌が血流に乗り、心臓や腎臓に影響を与える可能性もあります。
「口が臭いだけ」と思っていると、全身の健康に関わることがあるのです。
① 歯肉炎(初期)
歯ぐきが赤くなる段階です。
まだ歯を支える骨は溶けていません。
・口臭が少し出る ・歯ぐきが赤い ・軽い出血
この段階であれば、適切な歯石除去とケアで改善が期待できます。
ここが予防の分かれ道です。
② 軽度歯周炎
炎症が歯ぐきの奥まで進み始めます。
・口臭が強くなる ・歯石が目立つ ・歯ぐきが下がる
見た目は元気でも、内部ではダメージが進行しています。
早めの処置が重要です。
③ 中等度歯周炎
歯を支える骨が溶け始めます。
・歯がぐらつく ・よだれが増える ・食べにくそう
この段階では抜歯が必要になることもあります。
放置すると痛みが強くなります。
④ 重度歯周炎
歯を支える骨の多くが失われています。
・強い口臭 ・顔の腫れ(目の下) ・鼻水(上顎)
細菌が血流に入り、心臓や腎臓へ影響を及ぼす可能性もあります。
全身の健康にも関わる段階です。
歯周病は進行すると元に戻すことはできません。
だからこそ、予防と早期対応が何より重要です。
ここでは具体的な対策と、よくある誤解について解説します。
歯周病の対策①|毎日の歯磨き
もっとも効果的なのは歯磨きです!!歯垢は2〜3日で歯石に変わります。
歯石になると、家庭では取り除けません。理想は毎日、難しければ週3回以上が理想です。
ただ猫の場合、口周りが苦手な子が多いので無理はしない。
最初は口周りを触る練習から始めましょう!
歯周病の対策②|定期的な口腔チェック
見た目がきれいでも、歯ぐきの内側で進行していることがあります。
年に1~2回の健康診断、シニア期では半年ごとのチェックがおすすめです。
早期発見ができれば、抜歯を防げる可能性が高まります。
歯周病の対策③|適切な歯垢歯石除去
「麻酔が怖いからやらない」という選択をされる方もいます。
しかし、重度まで進行すると治療の負担は大きくなります。
事前検査でリスクを評価し、安全に配慮した処置を行うことが重要です。
年齢だけで判断するものではありません。
注意ポイント3つ|よくある誤解
① 無麻酔スケーリングで十分?
表面の歯石は取れても、歯ぐきの下の汚れは除去できません。
見た目がきれいになっても、歯周ポケット内は病気が進行しているかもしれません。
② 口臭がなければ大丈夫?
初期の歯周病では口臭が目立たないこともあります。
症状が出た時には進行しているケースも少なくありません。
③ 若いから心配ない?
実際には2〜3歳から歯周病は始まります。
年齢ではなく、ケアの習慣が重要です!

よくあるご質問「麻酔は大丈夫?」
歯石除去(スケーリング)は全身麻酔で行います。「麻酔が心配で踏み切れない」という声は多いです。
当院では、事前の血液検査や身体検査などを行い、安全性を確認したうえで処置を行います。
年齢だけで判断せず、その子の状態に合わせてリスクを評価します。
麻酔が怖いから何もしない、という選択が結果的に歯周病を悪化させてしまうことも少なくありません。
予防がいちばん大切です。歯周病は進行すると元に戻すことはできません。だからこそ、早期発見と予防が重要です!
将来の大きな治療を防ぐことにつながります。口臭は体からのサインです。
「まだ若いから大丈夫」「元気だから問題ない」
そう思っていても、歯周病は静かに進行します。千葉市で歯科診療に力を入れている動物病院として、
大切な家族の健康を守るお手伝いができればと思います。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。